鮮やかなブルー色 珍しい正方形 柄はメダリオン文様と生命の樹のミックス
作品説明:
この作品の絵柄は、主にメダリオン文様とDrakhti(デラヘティ)の組み合わせで構成されています。Drakhti(デラヘティ)とは「樹木の文様」を意味し、生命の象徴とされる「生命の樹(tree of life)」をあしらった文様です。この作品の絵柄は1m四方という珍しいサイズの絨毯中に正円のメダリオン文様の「窓」を設け、窓の中に桜や梅の如き木々と鳥たちを配置するという構図になっています。
この作品はミルメヒディ工房によって製作されたものですが、特筆すべきはこの絵柄が元々日本の市場向けにデザインされたものです。現在では主にアラブ諸国を主要な取引先としているミルメヒディ工房ですが、かつては仕入れ先の7割を日本が占めていた時代がありました。当時は正方形の絨毯はかなり人気がありました。そして絨毯の絵柄にも日本人に好まれるデザインが取り入れられていたとの事です。この作品は、そうした時代に作成されたデザインを使用しています。仔細に見れば、当時と現代の日本人に馴染みある意匠の数々を、この絨毯に見て取る事ができるでしょう。
他の絨毯作品を見ればすぐに判りますが、絨毯の絵柄においてミルメヒディ工房は、色鮮やかな花々の文様を絨毯の全体に散りばめるデザインを得意としています。この作品は東洋の伝統的なデザインを巧みに取り入れ、なおかつ自身の得意とするデザインと見事に融合させた逸品であると評価する事が出来るでしょう。
この作品で見てきたように、ペルシャ絨毯はイランの伝統的な文様を組み合わせるだけではなく、東洋や西洋といった外国のデザインを取り入れた作品作りをしている事が珍しくありません。なので絨毯を鑑賞する際は、これまで見てきた絵画や工芸品を思い浮かべつつ眺めると、それらに意外な共通点を発見したり更には歴史的な繫がりを感じたりといった楽しみ方ができるのではないかと思います。
商品説明:
クム産の最高級シルク100%を使用して手織りされた逸品です。珍しい正方形のフォルムが特徴的で、鮮やかなブルーのフィールドカラーが目を引きます。デザインには、生命の樹(Derakhti)とメダリオン文様を見事にミックスした美しい模様が施されています。これにより、自然の力強さと美しさが表現され、空間に穏やかなエネルギーを与えてくれます。
本作品は、ミルメヒディ工房によって14ヶ月の制作期間をかけて丹念に織り上げられ、110万ノット/平方メートルの密度で仕上げられています。精緻な織り込みが、シルクの光沢と手触りに絶妙にマッチし、贅沢なひとときを感じさせます。
サイズは107cm x 104cm、リビングやダイニング、または寝室にぴったりのサイズで、空間に高級感と落ち着きを与えます。どんなインテリアにも合わせやすい色調で、ブルーの美しい色合いが、空間を引き締めるとともに穏やかな印象を与えます。」
魂を魅了する「生命の樹」デザイン|ミルメヒディ工房の逸品
本作品は、ペルシャ絨毯の名門「ミルメヒディ工房」による、人気No.1のユニークなデザイン「生命の樹」を描いた逸品です。その神秘的な絵柄と圧倒的な存在感が、見る者の心を引き寄せ、まるで物語を語りかけるかのような魅力を放っています。
デザインと色彩の魅力
フィールドとボーダーの黒茶が織りなす深みのある色彩が、こちらの作品に圧倒的な高級感を与えています。絨毯中央には「生命の樹」として知られるデザインが広がり、その繊細な枝葉や象徴的な生命力が丹念に表現されています。デザイン名「Mehrab」は、祈りの場を連想させる構図で、神秘性と芸術性が絶妙に融合した作品となっています。
最高峰の品質と技術
シルク100%を使用したこの絨毯は、光沢と手触りが非常に滑らかで、贅沢な感覚を提供します。密度110万ノット平方メートルという繊細な織りは、生命の樹の細部まで鮮やかに表現し、約119万ノットもの手作業による丁寧な仕上がりが、品質の高さを物語っています。
多用途に使えるサイズとデザイン
132cm x 82cmのサイズは、壁掛けやリビング、書斎など、あらゆる空間でインテリアアートとして利用できます。その象徴的なデザインは、落ち着いた雰囲気を求める空間を一気に高級感あふれる場へと変えることでしょう。
特別な一枚として
この絨毯は、職人技術とペルシャ文化が生み出す芸術そのもの。デザイン、素材、技術のどれをとっても、ペルシャ絨毯の真髄を感じられる逸品です。特に「生命の樹」というテーマが持つ奥深さは、贈り物や自宅の特別な装飾として最適です。
描かれている色柄の詳細説明:
こちらの作品の絵柄は、主にMehrab(メラブ)文様とDrakhti(デラヘティ)の組み合わせで構成されています。 Mehrab(メラブ)とはモスクの聖龕を表すペルシャ語で、 聖龕はモスクの礼拝堂内部正面の壁に設けられた窪み状の設備です。 一方 Drakhti(デラヘティ)とは「樹木の文様」を意味し、生命の象徴とされる「生命の樹(tree of life)」をあしらった文様です。国土の多くを砂漠が占め緑の少ない中東の乾燥した地帯に生活する人々にとって“生命の樹”は水のある場所=オアシスをイメージさせてくれると同時に、そこには花があり庭となります。鳥や動物達が集まる楽園、咲き誇る木や花々、周りに飛び交う小鳥達の図柄、これは自然の中から動物の命が生まれる神秘的な場所=楽園でとなります。緑の溢れる環境や楽園はみんなが抱く夢です。よってこの作品を作ったミルメヒディ工房は、二つの文様を組み合わせることで「夢と希望に溢れる神秘的な空間」を絨毯上に表現しようとしたのではないかと考えられます。絨毯を愛好する人々の間では、上質のシルク製絨毯は日光の状態や当たる光の角度によってその色彩を大きく変える事が知られています。ペルシャ絨毯には、そうしたシルクの特性を活かす意匠がしばしば施されています。この作品を例にしてみましょう。下の写真は絨毯を床に敷いて撮影したものです。
夜に部屋を暗くし、絨毯のそばに電灯を灯した状態で撮影すると、絨毯中のモスクの天蓋と円柱が黄金色を帯びて浮かび上がり、さらに天蓋と円柱に囲まれた生命の樹の花々が鮮やかに引き立って見えるのが判別できるのではないでしょうか。ミルメヒディ工房はシルクの特性を活用する事で、このようにモスクと生命の樹が目立って見えるよう計算して絨毯を織ったと考えられます。こうした意匠を施されたこの作品には、どのような意味が込められているのでしょうか。絨毯の隅(※この部分をハーシエ・ボゾルグと呼びます)に草花をあしらったメダリオン文様が配され、四角いガード(※この部分はハーシエ・クーチェクと呼びます)の内側にモスクと生命の樹が配されるという構図から、例えば次のような解釈ができるのではないでしょうか。
「花の咲き乱れる庭園にエデンの園へ至る四角形の入り口が開いている。入り口を覗くとモスクの姿があり、更にその向こう側には天国そのものとそこに生える生命の樹(エデンの樹)が広がっているのが見える。そしてエデンの園の入り口とモスクは部屋に陽の光が差し込むと元の色彩を変え、黄金色を帯びて光り輝く──。」
ペルシャ絨毯には技術や意匠を愛でるだけではなく絵画と同じく作品へ込められた意味を考えるという楽しみ方があります。(※日本の茶器や蒔絵などの漆器工芸にも通じる楽しみ方であると思います)
こちらの絵柄は、ミルメヒディ工房の説明によればアラブの石油王(シェイクと呼ばれる人達)に大変人気があるのですが、そうであるのはこの絨毯が技術とストーリーを併せ持つ作品であるからではないかと思います。また縁起の良いものとして、大きく育つ木は、「成長」や「長寿」を意味します。財産が大きくなるようにという願いを込められている意味合いもあります。
ミルメヒディ工房の名作『生命の樹』、繊細な色彩と精緻な織りで空間に命を吹き込む。
本作品は、ペルシャ絨毯における伝統的な文様「生命の樹」を美しく表現したシルクペルシャ絨毯です。世界中の部族の儀礼や神話にも登場し、長寿や繁栄を象徴する「生命の樹」は、ペルシャ語では「Drakhti(ドラクティ)」、英語では「Tree of Life」とも呼ばれています。この文様は、乾燥地帯に生きる人々にとって、生命の源であるオアシスを象徴し、そこには花や動物たちが集まり、楽園のような神秘的な場所を描いています。
フィールドカラーにはブルーとスカイブルーのミックスが使われ、鮮やかな色彩で織り上げられたこの絨毯は、クム産シルク絨毯の中でも数倍の多色使いが施されています。その結果、非常に芸術的で、目を奪われるような美しい色調が特徴です。写実的に表現された「生命の樹」には、バラ、ダリア、ジャスミンなど、10種類の花が咲き乱れ、多種多様な鳥たちが群れを成しています。シルクの素材感を活かし、花や鳥が立体的に浮き立つような表現がされています。
サブボーダーには、花を挟んで向かい合わせの2羽の鳥が繰り返されるデザインが施され、全体のバランスが取れています。さらに、メインボーダーには、繊細にデザインされたバラが連なり、全体のフィールドカラーであるブルーとの調和が取れています。これにより、生命力にあふれた自然の美しさが引き立たたせられています。
この絨毯は、ただの装飾品ではなく、生命や自然の力強さを感じさせる作品です。 美しい色彩と精緻なデザインは、空間に神秘的なエネルギーを与え、どんな場所にも特別な存在感を放ちます。織り上げに22ヶ月を要したこの逸品は、まさに有名工房の最新作ならではの素晴らしい出来栄えと言えるでしょう。
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